私たちの銀河系もアンドロメダ銀河もうずをまいたうずまき銀河です。それでは、銀河はすべてうずをまいているのでしょうか? いいえ、そうではありません。望遠鏡を向け写真を撮ってみると、銀河にはさまざまな個性があることがわかります。うずをまいている銀河も多いですが、そうではない銀河もたくさんあります。1936年アメリカの天文学者ハッブルは、このような銀河を楕円銀河、うずまき銀河、棒うずまき銀河、不規則銀河に分類しています。
うずまき銀河は、アンドロメダ銀河や私たちの銀河系のように、中心のふくらみ部分(バルジ)をうずをまいた円盤部がとりまいている銀河のことです。棒うずまき銀河は、うずまき銀河によく似ていますが、中心部が棒状にのびている点が少し違います。どちらもうず状の腕の部分には青く若い星や星間雲が多く、中心部には赤く年老いた星が多く見られるのが特徴です。直径は3万光年以下から15万光年を超えるものまでさまざまです。また、質量は回転のようすから見積ることができますが、太陽の100億倍から1兆倍のあいだと考えられています。
楕円銀河はうずまきの見られない銀河です。特にもようもなく、中心ほど明るい円形あるいは楕円形をしています。年老いた星が多く、うずまき銀河の腕の部分のような若い星や星間雲は見られません。大きさや質量は、うずまき銀河とあまり差はないと考えられていますが、おとめ座にある銀河集団の中央にある巨大銀河M87のように、太陽の1兆倍をはるかに超えるものもあります。また、アンドロメダ銀河の横にあるおともの銀河、M32(NGC221)やNGC205のように、直径が1万光年にもみたない矮小楕円銀河とよばれるものもあります。矮小楕円銀河は、質量は非常に小さいですが、数が非常に多いのが特徴です。
不規則銀河もうずの見られない銀河で、その名のとおり不規則な形をしています。質量は一般に小さく、太陽の10億倍から100億倍程度です。おおぐま座の銀河M82のように、中心部で大きな活動があったために形が乱れたと考えられる不規則銀河もあります。
銀河のいろいろ
それぞれの写真をクリックすると拡大表示します
▲ページ先頭に戻る
Copyright (c) 1998-2008 National Museum of Nature and Science. All rights reserved.