海の微小な生きものたち


 水中には非常に小さな多種多様の生物が漂いながら生活している.これら微小な生物はプランクトンとよばれ、植物プランクトン、動物プランクトンに大きく分けられる。
 植物プランクトンの多くは単細胞藻類で、大きさが数μ(1mmの千分の1)から100μであるが、冷たい海には直径が1mmほどの大型珪藻もみられる。植物プランクトンは光合成のため、太陽の光が射し込む表層になるべく長くとどまる必要がある。そのため、体表からたくさんの突起を出したり群体を形成したり、浮いているための様々な工夫をこらしている。
 動物プランクトンには、地球上で知られている主な動物群(門)のほとんどが出現する。その中には、一生を動物プランクトンとして過ごす小型の甲殻類や矢虫類から、生まれてから少しの間だけ動物プランクトンの仲間にはいる貝やカニなどの独特の形態をしたベリジャー幼生、ゾエア幼生など多種多様な動物が含まれる。その多くは植物プランクトンをこして食べるが、中にはほかの動物プランクトンをおそう肉食者もいる。


| 第一章 | 広さ | 深さ | 区分 | 流れ | モンスター | プランクトン
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