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2008年3月7日更新
■ 北海道出土の縄文・続縄文時代人骨のDNA分析 (篠田・安達)
(1) ミトコンドリアDNAを用いた系統解析により、北海道の縄文・続縄文時代人の系統の頻度分布は、本土日本人を含む現代東アジア人集団における頻度分布と大きく異なっていることを明らかにした (安達・篠田・梅津・坂上・松村・大島・百々, 2005)。
(2) 東北地方古墳時代人および平安時代人についてもミトコンドリアDNA解析をおこない、坂上田村麻呂侵攻以前の東北地方古墳時代人には北海道縄文・続縄文人に多くみられる遺伝子型が観察されたことから、東北地方縄文人についても北海道縄文・続縄文人と同様の母系を持つ可能性が示された (安達, 2006)。
(3) 東北地方縄文時代人のミトコンドリアDNAの分析を行ない、北海道などの縄文時代人DNAと比較した結果、ハプログループ N 9 b および M 7 a が北日本の縄文人のミトコンドリアDNAの遺伝子型の中心となっていることが示唆された
(安達・篠田・梅津, 2007)。
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