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2008年12月12日更新
■ 関東弥生時代人の年代・食性・形態の再検討 (米田、佐宗、諏訪)
また、弥生時代人骨の高精度放射性炭素測定を行なうため、限外ろ過によるコラーゲン精製の効果を検討すると同時に、海洋リザーバー年代補正法の検討も行なった(Yoneda, Uno, Shibata, Suzuki, Kumamoto, Yoshida, Sasaki, Suzuki, and Kawahata, 2007)。
他方、鈴木尚が関わった人骨には食人による特異な解体痕が疑われる弥生時代人骨もある。この観点からの再検討も神奈川県大浦山洞穴資料について行なった (佐宗・諏訪, 2006; 佐宗・福本・釼持・須田・諏訪, 2007)。
東京大学総合研究博物館には関東以外の弥生時代のものと思われる標本も保管されている。山陽地方山間部出土の「名越」標本も弥生人骨として収蔵され、渡来系弥生人の東方への拡散時期を検討する資料の一つとして研究に用いられてきた。しかし、今回、14C年代測定法により帰属年代の再検討を行なったところ、1631 ± 39 yr BPとの年代が得られ、古墳時代に属することが示された。 (佐宗・米田・諏訪, 2008)。
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旧石器時代人骨の形態と年代の再検討
縄文時代早期人骨の形態学的調査とDNA分析
北海道出土の縄文・続縄文時代人骨のDNA分析
弥生時代の枠組み変化による日本人起源仮説への影響の検討
頭蓋・四肢骨計測値の地理的変異パターンにおける時代間差の分析