2013年夏の修復では、最新の研究成果に基づき胴体に斑紋を散在させ、眼球を塗装によるものから義眼に変更し、「感覚毛(洞毛)」といわれる体毛を頤(オトガイ)、上顎の口縁、噴気孔の周辺に配しました。
この地球儀は、「フルモールド鋳造」によって作成されています。「フルモールド鋳造」とは、大型の美術品や造形物をつくる際につかわれる鋳造技術で、この技術によって精度の高い鋳造物をつくることが可能です。企画展「MONODZUKURI展(ものづくり展)」の際に、「フルモールド鋳造」の例として展示されていたこの地球儀を(株)木村鋳造所から寄贈をうけ、現在この場所に展示しています。
「フルモールド鋳造」:発泡スチロールで完成品の模型をつくり、模型のまわりを砂で固め、溶かした金属を流し込みます。金属は発泡スチロールを溶かしながら砂で固めた内部に流れ込み、大型の鋳造物として出来上がります。