哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類を研究対象としています。哺乳類や鳥類については、すでに研究され尽くしたと思われがちですが、実際には形態学的な記載についても未知の部分が多く、標本に基づく基礎的な研究を続ける一方、新しい手法による分子系統の研究も行っています。
魚類では毎年のように新種や日本初記録種が報告され、比較解剖や分子の手法を用いて系統の研究を進めています。
海生無脊椎動物を研究対象としています。海生無脊椎動物は、数多くの動物門を含んでいてきわめて多様性に富み、その生活様式も、底生性、浮遊性、遊泳性、寄生性など様々ですが、それらの中から各研究者が専門の動物群を対象として分類や生態を中心に研究を進めています。
昆虫類およびクモ、ダニ、ムカデ、サソリなどの陸生節足動物を研究対象としています。これらの動物は全動物の中で圧倒的な種類を数えるため、その多様性は、日本産に限っても、ようやくその一部が解明されているに過ぎず、毎年数多くの新種や日本初記録種が発見されています。
動物研究部が管理している収蔵標本は180万点に達しています。陸生哺乳類はヨシモトコレクションを含み2万点、海生哺乳類は7千点を超える標本、鳥類では5千点の研究用仮剥製標本、爬虫類と両生類も5千点の標本を有しています。魚類標本は230種のタイプ標本を含む5,000種を越え130万点を数えます。海生無脊椎動物では、海綿動物、刺胞動物、寄生蠕虫(扁形動物、袋形動物)、軟体動物、環形動物多毛類、節足動物甲殻類、棘皮動物など28万点の標本を有します。陸生無脊椎動物は15万点に達し、鱗翅類、ハチ類、ハエ類、脈翅類、甲虫類、トンボ類、直翅類、半翅類、無翅昆虫類、蛛形類などを合わせ5,100点のタイプ標本が含まれています。