トンボの分類学の世界的権威として著名な、国立予防衛生研究所(現国立感染症研究所)名誉所員の朝比奈正二郎博士 (1913- )が1998年に当館に寄贈された約11万点の昆虫標本からなります。
このコレクションの中心をなすのは、世界各地から集められた約6万点のトンボ類の標本で、その中には同博士が新種として命名記載する際に用いられた約1,300点のタイプ標本が含まれており、質、量ともに世界第一級のコレクションです。中でも、1971年に茨城県の涸沼から発見されたヒヌマイトトンボや、小笠原諸島の固有種で天然記念物に指定されながら絶滅が心配されているオガサワライトトンボなどのタイプ標本はとくに重要です。