動物研究部

海棲哺乳類

 海生哺乳類標本は約3600点。内訳は鯨類(クジラ・イルカ)が3000余点、鰭脚類(アザラシ・オットセイなど)が500余点、海牛類(ジュゴン・マナティ)が約30点です。大半は骨格標本ですが、胎児を主体とする液浸標本、ヒゲクジラのヒゲ板、鰭脚類の剥製標本などがあり、胃内容物や寄生生物の液浸標本も重要な標本です。交連骨格の一部は上野本館、新宿分館研修研究館などに展示中です。

 標本の主体は前主任研究官 宮崎信之博士(現在東京大学教授)の収集した1000点を超える標本で、カマイルカ、イシイルカが中心です。また故 西脇昌治博士(元東京大学教授)や粕谷俊雄博士(三重大学教授)が収集した400点余の標本は東京大学海洋研究所から移管されてコレクションの主要な部分をなしています。現在はストランディング(漂着)個体を中心とした標本収集を行っており、研究内容も海生哺乳類の比較解剖学的側面を重視しています。

海棲哺乳類標本庫
海棲哺乳類標本庫

イチョウハクジラのタイプ標本
イチョウハクジラのタイプ標本