2016-01-21
新たに入手した、スメタナ・コレクション(コウチュウ目ハネカクシ科)
今後のコレクション運営
今年度から、当コレクションのデータベース作成を開始しました。約2年後をめどにデータベースの完成、公開を目指しています。この作業は、36,000点余りの標本一つ一つにつけられた採集ラベルから、採集地、採集年月日、採集者、採集法、タイプ種別などのデータを読み取り電子化して、コンピュータの中に一つのデータベースとして構築していくものです。このようなデータベースによって、当コレクション中にどの種が何点あり、それらがいつどこで採集されたものであり、タイプ標本であるかないか、ということを一瞬の検索で知ることができます。当コレクションを目当てに研究に訪れた国内外の研究者に対しても、その人が求める種、標本がどこにどれだけあるかをすぐに示すことができるようになります。
現在、当コレクションは貸し出しをしていません。当館を訪問して研究する研究者にのみ、標本の観察および借用を許可しています。外国から標本借用の請求も来ていますが、郵便での送付はすべてお断りしています。日本を含む東アジアのハネカクシを真摯に研究する将来の研究者のためにも、当コレクションを科博で安全に保管することが、当館の担当研究者としての責務であると考えています。
<執筆・監修>
国立科学博物館 動物研究部 陸生無脊椎動物研究グループ 研究主幹 野村周平