2012-08-19

夏休みの自由研究で守られた貴重なマリモ − 絶滅危惧の山中湖フジマリモ


夏休みの自由研究で守られた貴重なマリモ − 絶滅危惧の山中湖フジマリモ

 本年4月に国立科学博物館から山中湖村に、フジマリモが無償譲渡されました。湿重量(濡れた状態)として、約100g。これから様々な研究や活用を行っていくことになります。

 富士五湖に生息するフジマリモは、山梨県の天然記念物に指定されていますが、生育環境の悪化のせいで、一時は絶滅したと考えられていました。山中湖では近年に石礫の上に付着した糸状のものが僅かに見つかっていますが、昔見つかっているような球化したものではありませんでした。

 実は、山中湖で採取されたフジマリモが、昭和33年に行われた小学5年生の夏休みの自由研究から継続されて今まで50年以上家族で育てられていることが判明しました。このフジマリモが貴重なマリモの仲間であることが、遺伝子解析などにより国立科学博物館で確認され、昨年展示も行われました。

 このマリモについての情報が報道されたことよって、貴重な「フジマリモ」が東京都内で育てられていたことを知った山中湖村が国立科学博物館に連絡を取り、今回の譲渡が実現しました。

 夏休みのこの時期に、今回のホットニュースでは、自由研究がきっかけで守られたフジマリモについて改めて、フジマリモにとりまくお話や現状について紹介したいと思います。