1.アジア・オセアニア地域の自然史に関するインベントリー構築
1-1.深海動物相の解明と海洋生態系保護に関する基礎研究
日本周辺の深海動物相を明らかにするとともに、深海動物の保護のための基礎データとなる汚染物質の深海への流入についても研究を行いました。これまで、相模湾、土佐湾、南西諸島海域、東北太平洋岸沖合海域で研究を行ってきました。
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1-2.相模灘地域の生物相の起源探究に関する調査研究
相模灘の生物相の実体を明らかにするとともに、過去の調査で収集された標本やデータと新たに収集された標本やデータの経時的比較を試みました。また、相模湾とその沿岸地域の都市化による環境の変遷に関しても調査を行いました。
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1-3.西太平洋地域の生物多様性インベントリー
西太平洋地域において調査地域を順次転じながら、現生動植物、古生物、岩石、鉱物など自然史科学に関するあらゆる資料を対象に調査研究を行い、自然の科学的理解に貢献することを目的としています。
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1-4.東アジアにおけるホモ・サピエンスの移動・拡散と変異に関する調査研究
人類はアフリカでホモ・サピエンスに進化し、約6万年前以降に世界へ拡散した、と言われています。この拡散過程を復元すべく、アジア各地から出土している人骨標本の形態・遺伝学的データを収集し、解析を行いました。
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2.変動する地球環境下における生物多様性の成立と変遷
環境と生物多様性のダイナミックな相互作用を明らかにすることを目的としています。このため、多様性創出の経時的変遷と形態・形質変化の過程と機構を解明する二つのグループに分かれて研究を行いました。
(総合研究)2 詳細
3.全生物の分子系統と分類の統合研究
本プロジェクトは標本解析型の分類学的研究と分子系統学的研究を統合し、新しい視点に立った分類体系を構築することを目的としています。また、個々の分類群に研究対象を限定せず、生物群を横断した分類体系の創出を目指しています。
(総合研究)3 詳細
4.日本の「モノづくり」資料の収集と体系化
日本の科学技術史に関する資料及び資料情報の収集を総合的に行い理工学分野におけるナショナルコレクションを構築し、実物資料を基盤とした新たな学際領域を形成するために国内のネットワーク作りと調査・研究を行いました。
(総合研究)4 詳細
1.ストランディング個体を活用する海棲哺乳類の研究
海生哺乳類のストランディング個体を生物学的研究のための標本として確保することは重要です。ストランディングに常に対処できる体制を確立し、関係する機関や団体のネットワークを構築するために活動を行いました。
(重点研究)1 詳細
2.日本列島のレアメタルを含む鉱物の調査研究と年代学への応用
放射性元素や希土類元素などの元素を含む鉱物の分析を通じ、各元素がどのような鉱物に特徴的に含まれるのかを明らかにします。また、放射性元素を含む鉱物に関しては、迅速に年代が測れるようなシステムの構築を目指しています。
(重点研究)2 詳細
3.ジャワ原人化石の形態学的および年代学的調査
インドネシアにおいて、中〜後期ジャワ原人の進化とその絶滅の可能性をさぐるため、
既存化石の形態学的研究を行なうと同時に、
個々の化石の出土層位や年代を確認し、さらに追加化石資料を求めて野外調査も行いました。
(重点研究)3 詳細
4.日本における絶滅危惧植物に関する研究
生物多様性が認識されつつある今日、絶滅危惧植物の問題は重要かつ急務となっています。
本研究は日本産絶滅危惧植物の分類学的評価と自生地調査、絶滅を導くプロセス解明、生物多様性保全を行うことを目的としています。
(重点研究)4 詳細
日本の生物多様性の地理的・歴史的構造に関する研究
進化の過程で形づくられた日本の生物多様性を俯瞰し総合的に把握するために、データベース活用、分子系統解析により、生物多様性地形図と固有種系統樹を作成しています。固有種の起源を明らかにし、多様性ホットスポットを特定してその変遷を探り、「日本の固有種」について研究成果を取りまとめます。